自己嫌悪が止まらないと、自分には価値がないとネガティブに考えてしまい、ストレスで死にそうなほど辛いし苦しいですよね。
そこでこの記事では自己嫌悪をやめたい人に向け以下の内容をお伝えします。
- 自己嫌悪が止まらない心理的理由
- 自己嫌悪に陥りやすい人の特徴
- 止まらない自己嫌悪を抜け出す方法
自己嫌悪が止まらない3つの心理的理由
僕は昔から自分に自信がなく、何をしてもすぐに『自分って本当にダメだな』って自己嫌悪に陥っていました。
また、そんな自分がずっと大嫌いだったんですよね。
しかし自己嫌悪に陥る心理を理解し、適切に対処できるようになったおかげで、今では自己嫌悪に陥ることもなくなりました。
その心理とは以下の3つです。
- 自尊心が低下している
- 他者評価を気にしすぎている
- 自分と他人を比べすぎている
1つずつ解説していきます。
自尊心が低下している
自尊心とは『自分には価値がある』と思える気持ちのことで、自尊心が高いと自分を尊重し、品格を保とうとします。
逆に自尊心が低いと『自分には価値がない』と、自ら自分の品格を落として心の安定を図ろうとします。
しかし自分を否定し品格を落とすことはストレスや苦しみを生み出し、逆に辛くなってしまうんですよね。
他者評価を気にしすぎている
また自尊心が低下して『自分には価値がない』と思うようになると、他人から評価されることで自分の価値を図ろうとします。
その結果、他者評価ばかりを気にするようになり、人から認めてもらえないと『やっぱり自分はダメだ』と自己嫌悪を強めてしまいます。
自分と他人を比べすぎている
他者評価によって自分の価値を測ろうとすると『相対的価値観』でしか、価値を計れなくなってしまいます。
『相対的価値観』とは、比較によって感じる価値のことで、学歴・職歴・年収・地位などの社会的価値基準が代表的です。
逆に自分の基準で感じる価値のことを『絶対的価値観』と言い、納得感・充実感・フロー体験(没頭)・自己成長などの主観的楽しみが代表的です。
そのため、本来は自分には自分の良さや価値があるのに、それに気づくことができなくなってしまいます。
また、社会の価値基準から見た自分の欠点ばかりに意識が向くようになり、余計に自己嫌悪を強めてしまいます。
その結果、自己嫌悪が止まらなくなってしまうんですよね。
自己嫌悪に陥りやすい人の3つの特徴
自己嫌悪に陥ってしまうのは自尊心の低下によって、他者評価や相対的価値観で自分の価値を測ろうとしてしまっているかです。
では、どんな人が自尊心が低下しやすいのでしょうか?
実は『内向型』という気質を持っている人は自尊心が低下しやすいと言われています。
『内向型』とは、心理学者のカール・ユングが唱えたパーソナリティの1つです。
ユングによると人間は『内向型』と『外向型』のどちらか寄りの気質を持って生まれてくるとされている。
ではなぜ『内向型』が自尊心が低く自己嫌悪に陥りやすいのか?
それは、内向型が『神経症傾向が強い』からです。
自尊感情は神経症傾向と高い負の相関がある
そして内向型が神経症傾向が強い理由は以下の3つの特徴があるからです。
- 刺激に敏感
- ネガティブになりやすい
- 内界に意識が向きやすい
1つずつ解説していきます。
刺激に敏感
内向型と外向型の最も大きな違いは『刺激に対する感度』の違いです。
刺激の感度は『DRD4(ドーパミン受容体)』遺伝子の長さによって決まると言われいる。
内向型はDRD4遺伝子が短く、刺激の許容量が少ないため、刺激に抑える(高反応)
外向型はDRD4遺伝子が長く、刺激の許容量が多いため、刺激を求める(高反応)
そのため内向型は強い刺激をストレスに感じやすく、刺激に敏感になるため神経症傾向が高くなります。
ネガティブになりやすい
また刺激に敏感だからこそ、内向型はネガティブになりやすい。
内向型は外向型よりもネガティブ体験に注意が引きつけられる傾向にあり、焦点づけされた注意がさらに選択的にネガティブ感情を高めるという循環的過程を持つ
なぜなら内向型は『合理システム』と呼ばれる長期記憶を中継する情報処理を行うからです。
長期記憶はネガティブな情報ほど保存しやすいと言われている。
なぜなら人間には『危険から身を守る』という本能が備わっているからです。
ポジティブな記憶よりもネガティブな記憶のほうが脳に刻み込まれやすいと言われています。
私たちの祖先は厳しい自然環境を生き延びるため、楽しかった出来事を思い出すよりも、苦しかった出来事を思い出して危険を回避するほうを優先させなければならなかったのでしょう。
引用:宇治おうばく病院
そのため内向型は『リスクに敏感』で、不安や神経傾向が強くなります。
内面に意識が向きやすい
刺激に敏感な内向型は、刺激を抑えるために意識が自分の外界よりも内面に向きやすいと言われています。
そのため、内向型は物事の原因を自分の内側に求めようとします。
だから自責の念が人一倍強く、不安神経症の傾向が強くなってしまうんですね。
止まらない自己嫌悪を抜け出す3ステップ
このように内向型は、刺激に敏感でネガティブになりやすく、原因を自分の内側に求めるため、神経症の傾向が強く自己嫌悪に陥りやすい。
しかし先に述べたように、自己嫌悪は自尊心の低下が主な原因であり、内向型の人でも自尊心を高めれば、やめることができます。
では自尊心を高めるためには、どういった方法があるのか?
実は自尊心は『自己受容』によって高めることができます。
自己受容の高い者は、自尊心や自信があることで、気分の変化や劣等感が少ない
自己受容とは『ありのままの自分を受け入れる』ことで、以下の3ステップによって自己受容することができます。
- 自分の気質を理解する
- 自分の人格を理解する
- 自分の価値観を理解する
1つずつ解説していきます。
自分の気質を理解する
日本では特に、みんな一緒の画一的な教育や、平等を重視する政治が行われ、個性を尊重するより周りに合わせることを求められます。
その結果、周りと違っていたり、同じようにできない自分に自己嫌悪してしまうことがよくある。
しかし本来は1人1人個性があり、『向き・不向き』『得意・苦手』『できること・できないこと』が人によって異なります。
また最近の研究で、人間の外面や内面、知能や才能に至るまで、様々な部分に遺伝のよる影響が大きく出ることがわかってきている。
この自分の個性を個性として見れないことには、ありのままの自分を認めることはできません。
さらに、社会は外向型を理想とするため、内向型は無意識に自分を否定して、無理に外向型を装おうことがあります。
集団的に理想の人格だとみなされている外向型の人物に対する魅力は、評定者の向性の特性を問わず圧倒的に強いことが分かっている
そのため自己受容するにはまず、自分の『気質』を理解することがとても大切です。
自分の人格を理解する
さらに人間には気質を含め4つの性格を構成していると言われている。
それが以下の『パーソナリティの4層構造』です。
このうち、『気質・人格』は生涯変わらないもの。『習慣的・役割的』性格は生涯を通して変わるものだと言われています。
そのため『気質・人格』に根ざした『習慣的・役割的』性格を身につけることで、自己否定や自己嫌悪を起こすことはありません。
逆に『気質・人格』に背いた『習慣的・役割的』性格を身につけようとすると、自己否定や自己嫌悪に繋がり、苦痛を伴う。
だからこそ自己受容のためには、自分の気質と共に人格も理解していくことも大切になってきます。
自分の価値観を理解する
そして自己受容のために最後に行うべきなのが、自分の価値観を理解することです。
なぜなら人間は『自分の価値観に従った能力・行動・環境を身につける』と言われているからです。
先にも述べたように、社会の中では周りに合わせることや、外向的に振る舞うことを求められます。
すると次第に自分の価値観よりも社会の価値観を優先するようになって、いつの間にか自分の価値観がわからなくなってしまう。
その結果、社会の価値観に従った能力・行動・環境を身につけようとします。
しかし人間はそれぞれ個性が異なるので、社会の価値観に沿った完璧な人間になることはできません。
また、なろうとすればするほど、なれない自分を認められず自己嫌悪で苦しくなってしまいます。
だからこそ、自分の価値観を理解することが自己受容するためには大切なんですね。
そして自分の価値観とは気質や人格などの変わらない部分から生まれた『根源的価値観』のことです。
逆に、周りの影響で身につけた価値観のことを『表面的価値観』と呼びます。
この『根源的価値観』こそが、自分の変わらない価値観であり、本来の価値観になります。
では『根源的価値観』は、どのように理解していけばいいのか?
以下の記事では、20の質問に答えて『根源的価値観』や『人格』を理解するためのワークをご用意しています。
自分には価値がないとネガティブに考えてしまい、止まらない自己嫌悪に陥ってしまうなら、ぜひ1度試してくださいね!