今回は読者の方より
内向的な自分を受け入れ
自己受容することができない
といったご相談を頂きましたので
そちらにお答えしていきます^^
子育ても終わりこの数年
鬱状態が酷くここ1年は
引きこもり生活をしています。
子供の頃から周囲との間に
違和感や疎外感を感じていて他の子と同じように
振る舞うだけで
疲れ果ててしまいちっとも頑張れないことに
悩み苦しみ自分を責めてきた原因が
内向型の性格にあったことがmuさんのブログで
とてもよくわかりました。
ずっと自分に無理をさせてきたことは
わかったのですが長所と短所は表裏一体など
書かれているのをいくら読んでも
言い聞かせてみてもどうしても自分が
内向型であることが受け入れられず受け入れたくなくて
とても辛いです。
内向型であることは
変えようがないのに。
自分は内向型であると
受け入れないことには
次の一歩は踏み出せず引きこもりから
脱出できそうにありません。
どうすれば内向型の自分を
受け入れることができますか?
なにかヒントをいただけたら
と思いご相談します。どうぞよろしくお願いします。
自己受容できないたった1つの原因
相談者さんと同じ様に僕自身も
閉じた性格で周りに馴染めず
そんな自分は社会不適合者なんだと
ずっと自分のことを認めることが
できませんでしたし
実際の研究でも内向的な性格の
持ち主は自分を認めづらい傾向に
あることがわかっています。
内向性被験者は、外向性被験者に比べて、自己を否定的に評価している。
また内向的な性格の人が
無理に外向的に振る舞おうとすると
かえって疲れやネガティブな感情が
増えるという報告もあります。
実験の被験者は「一週間にわたって毎日外向的に振る舞うように」と指示されたところ、外向的であることには全体的に「ポジティブな感情が生まれた」「自分が外向的であると感じた」という報告があったとのこと。
一方で、この研究において「より内向的」とされた被験者は、ポジティブな感情があまり増加せず、ネガティブな感情や疲れが増すと共に、「本物の感情」が減少したといいます。
引用:GigaZiNE
逆に自分の内向性を受け入れ
満足している人ほど
幸福度が高いこともわかっている。
Lawn氏らの研究チームが発見したことは、研究の被験者のうち自分の内向性に満足している人は「もっと外向的になりたい」と考えている人に比べて「自分は本物である」という感覚が強かったということ。
また、これらの人は外向的な人が経験しているレベルのウェルビーイング(幸福な状態)に近い値を記録していたそうです。
引用:GigaZiNE
だからこそ内向型は自分自身の
内向性を受け入れることが
幸福な人生を送るためには
欠かせないことになってきますが
相談者さんのように
自分が内向型であることは
理解できるのに
それを受け入れることができず
辛さばかりが増してしまう
という人は多いのではないでしょうか?
ではなぜ自分が内向型であることを
理解することはできているのに
それを素直に受け入れ
自己受容が”できてる人“と
“できない人“に分かれるのか?
その違いは自分のアイデンティティが
確立されているかどうかという
たった1つの違いによって生まれます。
自己受容が”できてる人”と”できない人”の違いとは?
前途したように自己受容が
”できてる人”と”できない人”の
たった1つの違いとは
自分の中でアイデンティティが
確立しているかどうかの違いです。
そもそもアイデンティティが
確立されている状態とは
”自分で自分はこういう人間だ”と
定義できる状態のことを指します。
アイデンティティーとは自己同一性と同義で、心理学や社会学において、ある者が何者であるかについて他の者から区別する概念、信念および表現をいう。 この確固たる自分が自分であるという感覚をもっている人は、アイデンティティーが「確立」しており、逆に、確固たる自分が自分であるという感覚があまり強くなく、自分は自分だと感じられない人は、アイデンティティーが「拡散(混乱)」しているという。 引用:看護roo!
そのためアイデンティティが
確立している人は
自分の得意不得意はもちろん
自分がどのような人生を送り
何者になりたいのかを
定義することができます。
「自分は何者か」「自分の目指す道な何か」「自分の人生の目的は何か」「自分の存在意義は何か」など、自己を社会のなかに位置づける問いかけに対して、肯定的かつ確信的に回答できること
だからこそ”人は人、自分は自分”と
割り切って考えられるようになり
周りと同じような行動や
振る舞いができなくても
それが自分であり
自分は自分の道を目指し
周りと同じようにできないことを
素直に認めることができます。
しかし、アイデンティティが
確立されていない状態では
周りから評価されることでしか
自分の存在を定義することができません。
アイデンテイテイ確立度が低い段階においては、 人は自分の確立状態を、 自分の身近にいる他者、つまり日常活動が類似した同年代の他者と比較しようとする。
そのため周りから
評価される人間であろうと
常に世間体ばかりが気になり
世間体を保てない自分を
認めることができなくなります。
そして特に日本人は
アイデンティティが確立されず
他国に比べて自分を認めてる人が
少ないというデータも存在します。
ではなぜ日本人はこれ程まで
アイデンティティが確立されず
自分を認められない人多いのか?
自己受容ができない人が多い2つの理由
先に述べたように日本人の多くは
アイデンティティが確立されず
自分を認められない人が多くいます。
その大きな理由となっているのが
以下の2つです。
1つずつ解説していきます!
❶集団主義社会
そもそもアイデンティティとは
- 自分の置かれてきた環境
- 取り組んできた行動
- 身につけた能力
そしてそれらによって生まれた
価値観や信念に基づいて
確立していきます。
それを表したのが以下の
ニューロ・ロジカル・レベル
と呼ばれる図です。
しかし、そもそも日本は
欧米のように多国籍国家の
個人主義社会ではなく
単一民族の集団主義社会です。
そのため自分の考えや
価値観を主張できる人よりも
周りに合わせて波風立てない人が
集団の中では評価されてきました。
だからこそ多くの日本人は
常に世間体を気にして
周りに合わせた生き方をしています。
日本人は人生を「他人の行動の中に看取されるあらゆる暗示に油断なく心を配ること、および他人が自分の行動を批判するということを強く意識する」ことと捉えており、「何が『正しい』行動なのかの判断は、常に社会関係の中でとらえられ、『世間』によって決められる」と考えている
その結果、自分の価値観や
信念を見出すことができず
アイデンティティが確立できません。
本来、アイデンティティーという言葉は、「自分が自分であることや自己の存在価値に対する自覚」といった意味を表しているが、日本人は、どちらかといえば、所属集団内の文化を体得し、集団の規準に同調して行動し、その集団の一員であると認められることで心理的な満足や安定を得て、それをアイデンティティーと呼んでいたように思う。
❷均一教育
さらに集団主義社会の日本では
“皆一緒・同じ考え”を重視した
教育を未だに行っています。
そのため、周りと同じ考えを
持つことが正しいとされています。
まさに日本の画一化教育の弊害。
僕、子どもと一緒にスイミングと音楽教室に行ってるけど、どっちも指示通りやらないとなぜか注意を受ける。
講師の真似を誰よりもでき、皆と同じように振る舞う子が一番評価され、画一化教育の賜物である親もそれを歓迎する。
これでなぜ違和感を持たないのが疑問です— なかのの夫/パパが本業👨👧👦会社は副業。リモートワーク3年生🏠 (@nakanonohusband) December 26, 2017
実際、教師たちも周りに合わせる
生徒を評価する傾向があります。
また、集団主義社会の中では
外向型人間が高く評価され
集団的に理想の人格だとみなされている外向型の人物に対する魅力は,評定者の向性の特性を問わず圧倒的に強いことが分かっている
そのため、学校教育においても
外向的な生徒を育成しています。
“勤勉性”“外向性”“経験への開かれ”の3つのパーソナリティ特性 が、学校教育で育てる学習態度と対応する
だからこそ内向的な性格は
受け入れられないという価値観が
教育によって植え付けられ
その結果、内向型人間は
自分の性格を理解したところで
素直に受け入れられないんですよね^^;
そのため内向型の自分に
受け入れ満足できるような
アイデンティティを確立するには
まず集団主義社会の都合に合わせた
教育によって植え付けられた
価値観を捨てる必要があります。
自己受容するための5ステップ
前途したように
ありのままの自分を
認めるためには
アイデンティティを
確立させる必要があり
アイデンティティを
確立するためには
教育によって都合よく
植え付けられた価値観を捨て
本来の自分が持っている
価値観を見出し塗り替える
必要があります。
そして本来の自分の
価値観を見出すためには
- [過去の自分]を振り返り
- どんな経験によって
[現在の自分]が作られたのか? - そして、これらの経験を活かして
どんな[未来の自分]築いていくのか?
ということを繋ぎ合わせることで
確立させることができます。
個人の時間的展望の発達もアイデンティティ形成に関する重要な視点とされる。
時間的連続性とは、自分の過去・現 在・未来がつながっているという実感であり、アイデンティティ形成や青年期の適応に関連の深い概念であるとされる。
そこで、オススメなのが
コア・パーソナル・プロジェクト
というワークです。
このワークでは
過去のどんな体験によって
現在の価値観が身につき
これからどんな価値観を持って
生きていきたいのか?
ということを以下の
5ステップによって
明確化していきます。
僕はワークによって
自分のアイデンティティを
確立することができました。
その結果
内向的な自分を個性と捉え
自分の強みを活かせる生き方に
変えることができました。
その結果、ありのままの自分を
受け入れることができるようになり
今では世間体を気にすることなく
毎日家の中でのんびり引きこもり
ストレスのない生活が送れています。
コア・パーソナル・プロジェクトは
以下の記事から行えますので
ぜひ時間を取って試してみてくださいね^ ^