日本では年間100万人以上が適応障害やうつ病と診断されている。
なぜなら周りの期待や要求に応え、社会に適応するために『自分の心』を抑えつけながら生きてきたからです。
実は社会不適合者と呼ばれる人ほど、社会に適応するために自分を犠牲にして生きづらさを感じているんですよね。
しかし、そのベクトルを自分に向けてあげることで、自分の中に眠る本当の力が発揮され人生はより良く変わっていく。
そのため社会不適合者は『社会』よりも『自分の心』に適応した方が人生が上手くいきます。
そこでこの記事では、自分の実体験をもとに以下の内容をお伝えします。
- 社会不適合者が生きづらい原因
- 社会不適合者の特徴
- 社会不適合者に適した生き方
目次
社会不適合者とは?3つの特徴と生きづらい理由
社会不適合者とは『社会の要求に応えて生活することが困難な人』のことを言います。
- 社会の要求に応えて生活することが困難な者
- 社会に適合できない人
- 社会でうまくやっていけない人
引用:Webio辞典
つまり『集団生活に上手く馴染めない人』のことを社会不適合者と呼ぶようです。
では集団生活に馴染めない人とは?
それが以下の3つの特徴を持った人です。
- 人と関わるのが苦手
- 消極的な性格
- 周りに合わせるのが苦手
1つずつ解説していきます。
人と関わるのが苦手
今の日本の社会の中では『人と関わるのが苦手な人』ほど、合わない仕事が多く、社会に適応できていないと感じやすい。
なぜなら『第3次産業』が占める割合が非常に多くなってきたからです。
昭和までは1人や家族などの少数で行う、農業や水産の『第1次産業』。
また製造や加工の『第2次産業』が仕事の多くを占めてしました。
しかし平成以降、流通・小売・娯楽・サービス業などの『第3次産業』が仕事の7割以上を占めるようになりました。

その結果『多くの人と積極的に関わりながら仕事を進められる人』が求められるようになってきました。
そのため『人と関わることが苦手な人』ほど、仕事が続かないことが多く、自分は社会に適応できないと感じやすい。
消極的な性格
また第3次産業が盛んな現在では、以下の能力が社会から求められています。

このように、主体的に周りと協力しながら問題解決に向けて行動する『コミュ力・主体性・チャレンジ精神・協調性』などが重視されている。
そのため『消極的で自分から働きかけるのが苦手な人』ほど、自分は社会に適応できていないと感じやすい。
周りに合わせるのが苦手
さらに日本の社会は、欧米のように多民族国家の『個人主義社会』ではなく、単一民族の『集団主義社会』です。
そのため『個性』よりも『集団の和』を尊重し、周りに合わせられない人は『はみ出し者』のレッテルを貼られやすい。

その結果、教育においても『周りと同じようにできる生徒』や『周りに合わせられる生徒』を高く評価する。

だからこそ『周りに合わせられない人』や『周りとは違う個性を持つ人』ほど、自分は社会に適応できていないと感じやすい。
社会不適合者になる3つの原因
このように『消極的な性格で人と関わるのが苦手』
あるいは『周りと同じように振る舞えない人』ほど、自分は社会に上手く適合できていないと感じやすい。
そしてこれらの特徴を持ちやすい人には、ある共通点があります。
それが『内向型』という気質を生まれながらに持っている人です。
内向型とは、心理学者のあカール・ユングが唱えたパーソナリティーの1つ。
ユングによると人間は『内向型』と『外向型』のどちらか寄りの気質を持って生まれてくるとされている。

そして、内向型ほど社会に適応しずらく、外向型ほど社会に適応しやすいと言われています。

なぜなら以下の3つの原因があるからです。
- リスクに敏感
- 人との相互作用がストレスになる
- 自分の内側に関心が向きやすい
1つずつ解説していきます。
リスクに敏感
内向型と外向型の最も大きな違いは『刺激に対する感度の違い』です。
刺激に対する感度は『DRD4(ドーパミン受容体)』と呼ばれる遺伝子の長さで決まると言われています。
内向型はDRD4遺伝子が短く、刺激の許容量が少ないため、刺激に敏感(抑える)
外向型はDRD4遺伝子が長く、刺激の許容量が大きいため、刺激に鈍感(求める)

そのため内向型は、強い刺激を避けるために『リスクに敏感』という特徴を持つ。
その結果、よく考えてから慎重に行動するため、主体性やチャレンジ精神に欠け、消極的な性格になってしまいます。
人との相互作用がストレスになる
また刺激に敏感な内向型は、外部からの刺激が強い刺激となり、人と関わることがストレスに結びつきやすい。

- 内向的な人は、他者との相互作用がストレスへと結びつきやすい
- 内向的な人は、すぐに過度な覚醒に陥りやすいため、刺激の多い経験にさらされることを避け、覚醒水準を低下させるために他者との相互作用を避けようとする傾向がある。
そのため、人と関わることが苦手で、『コミュ力』や『協調性がない』と判断されやすい。
自分の内側に関心が向きやすい
さらに内向型は、外部からの強い刺激を抑えるために、自分の内面に関心が向きやすい。
そのため内向型は、自分の主観に従った意思決定を行う。

その結果、内向型ほど周りに合わせることや、周りの環境への適応が苦手と言われています。
社会不適合者に向いている生き方
このように内向型は『刺激に敏感』なため、積極的に多くの人と関わる環境に適応することを苦手とします。
では、内向型に適した生き方とは?
それが『自分の心』に適応しながら生きていくことです。
なぜなら内向型は『自分の心』に適応してる状態が最もメンタルやパフォーマンスが安定するからです。

これまで述べたように、今の社会は積極的に多くの人と関わることを求められます。
しかし刺激に敏感で人との関わりが苦手な内向型が、自分の心に背いて社会に適応しようとし続けると、回避性人格障害を引き起こします。
その結果、人が怖くなって適応障害やうつ病にまで発展してしまう。
だからこそ『社会』ではなく『自分の心』に適応することが大切なんですね。
では『自分の心』に適応するとはどういうことなのか?
それが自分の『価値観・信念』に従って生きるということ。
なぜなら人間は、自分の『価値観・信念』に従った『能力・行動・環境』を身につけていくからです。

また価値観にも2種類あり『根源的価値観』に従って生きることこそが『自分の心』に従った生き方と言えます。
実は人間は人生のうちで以下の4つの性格を身につけると言われいる。

そして根源的価値観とは『気質』や『人格』など、自分の変わらない部分から生まれた価値観のことです。
逆に教育・メディア・社会生活などの外部の影響によって身につけた価値観を『表面的価値観』と呼びます。

そのため『根源的価値観』を理解しないまま生きていると、社会へ適応するための能力・行動・環境ばかりを身につけようとしてしまいます。
その結果、『コミュ力』や『協調性』。『主体性』や『チャレンジ精神』ばかりに気を取られ『自分の心』を無視してしまう。
だからこそ、適応障害やうつ病に苦しんでしまう人が多い。
そのため内向型ほど社会に適応することよりも、まずは自分の『気質』や『人格』を理解し『根源的な価値観』を見つけることが先決です。
では内向型の『根源的価値観』とは?
それが以下の3つです。
- 1人を好む
- 変化が少ない環境
- 『お金や評価』より『やりがいや好奇心』
1つずつ解説していきます。
1人を好む
刺激に敏感で人と関わることがストレスになりやすい内向型は、1人を好みます。
なぜなら1人になって外部からの刺激を遮断することで、エネルギーを充電するからです。

その結果、集中力も上がり、パフォーマンスも向上する。

そのため内向型は、組織の中で働くよりも、在宅でできる仕事やパソコンだけで完結できる仕事が向いています。
変化が少ない環境
また刺激に敏感な内向型は『変化の多い環境』より『変化が少ない環境』を好みます。
なぜなら『特殊好奇心』が高いからです。
特殊好奇心とは、知的好奇心のように『刺激を抑えるために働く好奇心』のこと。
逆に冒険心などの『刺激を求める好奇心』のことを拡散好奇心と呼びます。

そのため内向型は『人の入れ替え』や『部署の移動』が多く、使い回しの何でも屋的な仕事は向いていない。
逆に、明確な目標を持ち1つのことを追求できる仕事では、優れた才能を発揮できます。
『報酬や評価』よりも『やりがいや好奇心』
さらに自分の内側に関心が向かいやすい内向型は『内発的動機』への関心が強い。
内発的動機とは『好奇心』や『やりがい』など、自分の内側からもたらされる動機のこと。
逆に『報酬』や『評価』など、自分の外部からもたらされる動機のことを外発的動機と呼ぶ。

内向型はこの『内発的動機』によって『アセチルコリン』と呼ばれる神経物質を発生させます。
アセチルコリンは『副交感神経』を刺激してリラックス状態を誘発する。
そのため、長い間1つのことに集中し『フロー状態』を引き起こす。
その結果、優れたパフォーマンスを発揮します。
このように内向型は、自分の『根源的価値観』に従って生きることで、優れた能力が発揮できる。
そのため『社会へ適応』するより『自分の心』に適応することにエネルギーを注いだほうが、人生をより良く変えることができます。
以下の記事では、内向型の『根源的価値観』に適した仕事をお伝えしています。
僕自身、この仕事に変えてからは、ストレス0・収入3倍を実現し、人生が好転していきました。
社会に適応することに疲れた方は、ぜひ1度読んで頂ければ幸いです。
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