僕は、思春期の頃から最近まで劣等感に悩まされて生きてきました。
人間関係が上手にできなかったので、周りからチヤホヤされている人を見ては嫉妬してしまったり。
周りの目を気にせず、自分の目標に向かっている友達に引け目を感じてしまったり。
いい車に乗り、いい家に住み、素敵なパートナーを手に入れているような、身近な人を妬んだり。
欲しいけど手に入れられていないものを持っている人がいると、どうしても劣等感を感じてしまい、その人と会うことが嫌になっていきました。
頭では、その人が努力したからこそ手に入れられたとわかっているのに、心がついていけずとモヤモヤとした気持ちをずっと抱えて生きていました。
自分も、「もっと努力しなくちゃ」と焦る気持ちが込み上げる一方、悔しさで平然を保っていることが難しかったり。
しかし、今に集中することができるようになったことで、自然と劣等感を抱くことがなくなり
他人のことが気にならなくなり、自分に自信を持ってに生きれるようになりました。
そこでこの記事では、劣等感を抱えてしまう根本的な原因と、劣等感を抱かなくするための考え方について紹介していきます。
目次
劣等感を強く抱きやすい人の特徴と心理
劣等感は、他人と比較して自分が劣っていると感じた場合に抱いてしまいます。
現代の日本は競争社会になり、学校ではテストの成績で競争にかけられ、社会に出れば常に結果を求められ、ついていけない人間はどんどん削ぎ落とされてしまいます。
そんな社会の仕組みの中では、以下の3タイプの人が劣等感を抱きやすいと考えられています。
真面目な性格
真面目な人は、学校や会社、社会が決めた常識や価値観の中で、精一杯努力を重ねて競争社会を生き抜いてきました。
そのため、世間一般とは違ったやり方で成果を出す人や、自分よりも努力してないと思える人が良い成果を残すと、自分の努力が否定されたように感じて劣等感を抱きます。
負けず嫌い
物心ついた時から、他人と競争して育ってきたわけですから、誰にでも競争心はあります。
しかし、現代の社会は特に、負け組という言葉があるように、失敗や敗北は惨めというイメージが染み込みやすくなっています。
そのため、勝たなければ惨めな人間として見られてしまうという固定観念がある人は、自分より優れていると思う人に劣等感を抱いてしまいます。
プライドが高い
プライドが高い人は、自分の理想像を高く設定しています。
そのため、現実の自分とのギャップが生まれ、そのギャップを埋めようとして、自慢げになってしまったり、見栄を張ってしまって、自分を大きく見せようという心理が無意識に働いてしまいます。
また、理想の自分になるために必要となる能力や、環境を手に入れている人に対して、劣等感を抱いてしまいます。
このように、劣等感を抱きやすい人は、こうあるべきだという固定観念を持ち、身近な人で自分より上手くいっている、あるいは先に進んでいる人、自分の足りないものを持っている人に対して、劣等感を抱いてしまいます。
劣等感の原因と背景
劣等感は、人と比べて自分が劣っていると感じてしまうことで起こってしまいますが、そもそも、なぜ自分は人より劣っていると感じてしまうんでしょうか?
また、なぜ人と比べてしまうのでしょうか?
この項では、それら2つの原因について解説していきます。
なぜ劣っていると感じてしまうか?
①確証バイアス
人間は、何か思い込みをしている時、その思い込みを強化するような情報ばかりを取得してしまうというものです。
例えば、自分はコミュニケーションが下手だと思っていた場合、他人から「聞き上手だね」と言われても、「どうせお世辞でしょ」と素直に受け取りません。
逆に、コミュニケーションが苦手な人の特徴や、自分と同じ境遇の人の話を積極的に取得してしまいます。
このように、確証バイアスにかかると、自分の欠点ばかりに意識が向くようになって、人より自分は劣っていると感じやすくなります。
②そもそも向いていない
人にはそれぞれ、向いていること、向いていないことがあります。
向いていることならば、夢中になって取り組めるので、周りが気にならなくなりますが、向いていないことは、なかなか上達できないため、周りを意識してしまい、人と比べることが多くなります。
ある研究によると、もともと読書をしていた人と、ほとんど読書をしてこなかった人を対象に、速読の訓練を行ったところ
もともと読書をしていた人は5倍近く読むスピードが上がったのに対して
ほとんど読書をしてこなかった人は2倍程度しか読むスピードが上がらなかったという結果がでました。
つまり、人には向き・不向きがあり、自分に向いていないことを伸ばそうとしても、ほとんど成果が出ないということです。
このように、同じ環境で育っても、自分の気質によって差が出てしまい、劣っていると感じてしまうことがあります。
特に、人間関係においては、生まれつきの気質によって、内向的か外向的かが決まってしまうと言われています。
現代社会は、コミュニケーション能力が求められ、外交的な性格が評価されるので、内向的な気質を持っている人は、生きづらさを感じて劣等感を抱いてしまう可能性が高いです。
下の記事では、あなたが内向型の気質を持っているのか診断できるテストをご用意してますので、心当たりがあればぜひ1度読んでみてください。
人と比べてしまう原因
世の中は2種類の人間に分かれているといわれます。
1つめは主体的な人。もう1つは反応的な人。
主体的な人とは、自分の人生は自分で切り開いていくというマインドセットを持っている人のことです。
幸せになっても不幸になっても、それは自分の責任と捉え、自分の感情も行動も、全て自分自身で決めるという考えを持ち
その結果、幸せになっても不幸になっても、それは自分の選択の結果であるということを認識し、外部要因のせいにしない人です。
逆に反応的な人とは、人生とは環境や運などの外部要因が大きく影響して、切り開かれるというマインドセットを持っている人のことです。
幸せになっても不幸になっても、それは育ってきた環境や、チャンスに恵まれなかったせいだと、外部要因のせいにする人です。
では、なぜ世の中は主体的な人と反応的な人に分かれてしまうんのでしょうか?
その答えは、自分なりの信念や価値観を持っているか、持っていないかの違いです。
人間は、信念や価値観に沿って、あらゆることを判断すると言われています。
例えば、娘の誕生日に仕事で急な用事が入ってしまった場合
家族を大切にするという信念・価値観を持った人は、用事を同僚にお願いして、家族を優先することを選びます。
一方、お金が大切という信念・価値観を持った人は、自分で用事を済ませ、会社から評価されることを選びます。
しかし多くの人は、家族も大切だし、お金も大切だし、自分の時間も大切だし、友人も大切だしと、全てのものを大切にしようとします。
なぜそうなってしまっているのかというと、今までの教育やテレビ・マスコミを通して、どれも大切なことだということを散々聞かされてきているからです。
人間は6回同じことを繰り返し受け取ると、脳の記憶として定着すると言われます。
そして、信念や価値観は、自分の記憶から形成されます。
つまり、自分の中で、本当に大切なことがわからなくなっていて、自分なりの信念・価値観を持てなくなってしまっているということ。
教育やテレビ・マスコミに刷り込まれた価値観とは、いい学校を出て、いい会社に入って、出世して、結婚して、子供を授かって、マイホームを立てて、幸せな家族を築くという、世間の価値観が勝手に作った幸せのレールです。
この幸せのレールを踏み外さないよう、みんな一生懸命競い合って、同じところを目指しているから、人と比べてしまいます。
つまり、同じモノサシ(基準)の上で、競争させられているから、優れている・優れていないという上下関係が生まれ、劣等感を感じてしまいます。
その証拠に、オリンピック選手のような、全く違う場所を目指している人に対しては、劣等感は生まれないはずです。
主体的な人というのは、自分なりの価値観を持っているからこそ、自分は「こうなりたい」という能動的な信念が生まれ
その結果、人と比べることがなく、自分の人生に責任を持ち、主体的に生きられるのです。
逆に反応的な人は、世間の価値観に染まっているからこそ、「こうなれなければいけない」という受動的な信念で生きているため、
自分の人生に責任を持てず、環境や要因のせいにしてしまいます。
このように、人と比べてしまう原因は、自分なりの信念や価値観があるかどうかの違いということです。
下の記事では、さらに心理学の理論を交えて解説していますので、興味がある人は見て見てみてください。
劣等感を克服するためには?
先の項でも、人と比べてしまう原因は、自分なりの信念や価値観がないことだと述べましたが、ではどうやったら、自分なりの信念や価値観を見いだすことができるのでしょうか?
価値観とは、自分が価値を感じているもの。信念とは、自分が正しいと思うことです。
自分の価値観を見極め、優先順位をつけて、もっとも価値を感じたいことがわかれば、それが信念として磨かれていきます。
つまり、自分はどんな価値観を持った人間なのかを知ることが、劣等感を克服するための、第一歩になります。
では、どうやって価値観を見出せばいいのでしょうか?
そこでオススメなのが、コア・パーソナルプロジェクトを見つけるワークです。
コア・パーソナルプロジェクトとは、本当の自分が望んでいる人生のことです。
コア・パーソナルプロジェクトを見つけるためには、過去の自分を振り返り、自分が抱いていたコンプレックスや、固定観念を捨てた状態で、自分の奥底に眠っていた価値観や好きなこと・得意なことを見つけていきます。
20の質問に答えながら、最終的に本当の自分はどんな人生を歩みたいのか?といった自分軸を作ることができるワークとなっています。
僕はこのワークをしたことで、自分が本当に大切にしたいと思う価値観が明確になり、日々の言動はその価値観に従って主体的に選択できるようになりました。
そして、自分が大切にしたいと思うことだからこそ、自分の人生に責任を持つことができるようになります。
自分の人生に責任を持つことができるようになると、自分は自分、人は人と割り切った考え方ができるようになり、周囲の出来事に振り回されなくなります。
そればかりか、自分にとって本当に必要なことだけを選択できるようになるので、余計な人間関係を切ることができたり、時間やお金に余裕が生まれたりします。
コア・パーソナルプロジェクトを見つけるためのワークについては、下の記事で詳しく説明していますので、ぜひ時間をとって取り組んでみてください。
内向型起業家のMu(☞プロフィール)です^ ^